筋肉をつける、または維持するために有効なトレーニングは、マシンやダンベルなどを使用して、筋肉に高い負荷を与えて筋肥大を引き起こすことを目的としたレジスタンス運動があります。これは個人の最大収縮筋力を測定し、その80%以上の運動強度を一定期間負荷するもので、3ヶ月程度の実施で約10%の筋肉量アップが期待できます。
また、人間の筋肉で最も効率的に増加が期待できる部分が、臀部や大腿部などの下肢筋肉です。この部分の筋肉を鍛えるにはスクワットなども有効ですが、このような高い負荷をともなうレジスタントトレーニングでは、あまり面白くもないし、長続きできないというのが人情でしょう。
そこでお薦めしたいのがインターバル速歩というトレーニング法です。インターバル速歩とは、最大歩行速度の70%の速歩3分間と、ゆっくりとした歩き3分間を1セットとして、1日5セット繰り返すトレーニング法です。私たちは、このトレーニングを5ヶ月間続けることで筋肉と持久力が10%アップしたというデータを得ています。初めに述べたように、30歳以降は10歳年をとるごとに5〜10%ずつ筋肉が減少します。つまり、このトレーニングを行うと、いうなれば「10歳の若返り効果」をわずか5ヶ月間で得られるのです。