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チーズの栄養
チーズは、牛乳の栄養成分が濃縮されています。チーズ100gを作るのに約1,000㎖の乳が必要です。
チーズの栄養(100g中)
種類 | 名称 | エネルギー (kcal) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
ビタミンA (µgRAE) |
ビタミンB2 (mg) |
カルシウム (mg) |
食塩相当量 (g) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ナチュラルチーズ | モッツァレラ | 269 | 56.3 | 18.4 | 19.9 | 4.2 | 280 | 0.19 | 330 | 0.2 |
カッテージ | 99 | 79.0 | 13.3 | 4.5 | 1.9 | 37 | 0.15 | 55 | 1.0 | |
クリーム | 313 | 55.5 | 8.2 | 33.0 | 2.3 | 250 | 0.22 | 70 | 0.7 | |
カマンベール | 291 | 51.8 | 19.1 | 24.7 | 0.9 | 240 | 0.48 | 460 | 2.0 | |
ブルー | 326 | 45.6 | 18.8 | 29.0 | 1.0 | 280 | 0.42 | 590 | 3.8 | |
ゴーダ | 356 | 40.0 | 25.8 | 29.0 | 1.4 | 270 | 0.33 | 680 | 2.0 | |
チェダー | 390 | 35.3 | 25.7 | 33.8 | 1.4 | 330 | 0.45 | 740 | 2.0 | |
パルメザン | 445 | 15.4 | 44.0 | 30.8 | 1.9 | 240 | 0.68 | 1300 | 3.8 | |
プロセスチーズ | 313 | 45.0 | 22.7 | 26.0 | 1.3 | 260 | 0.38 | 630 | 2.8 | |
普通牛乳 | 61 | 87.4 | 3.3 | 3.8 | 4.8 | 38 | 0.15 | 110 | 0.1 |
日本食品標準成分表2020年版(八訂)より
たんぱく質
生乳由来の酵素(プラスミン)、添加した凝乳酵素(キモシン)および添加して増殖した乳酸菌の菌体内外由来のたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)の働きにより、熟成期間にカゼインは低分子のペプチドやアミノ酸にまで分解されているので、消化吸収しやすくなっています。
脂質
脂質も乳酸菌やカビの脂肪分解酵素(リパーゼ)の働きで一部は遊離脂肪酸にまで分解されており、他の食品より消化吸収が良く、吸収率は95%以上と考えられています。
ビタミン
ビタミンAやビタミンB₂が豊富に含まれており、摂りにくいB₂の有効な供給源になります。
カルシウム
チーズは優れたカルシウム摂取源です。たんぱく質のカゼインと一緒に存在する(カゼインミセル)ため、小魚などのカルシウムに比べて吸収率が高いのが特徴です。消化される過程でできるカゼインホスホペプチド(CPP)が小腸でカルシウムの吸収を助けることが知られています。
その他
チーズ中の乳糖は牛乳と比較して1/4〜1/5と少なく、乳糖不耐症の人でも安心して食べることができます。
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チーズは太らないの?!
チーズは水分を除くと、約半分は脂肪からなります。乳脂肪はパルチミン酸などの消化しやすい脂肪酸から作られており、燃焼型の脂肪です。チーズ中の多量のカルシウムは、脂肪代謝を盛んにするようです。毎日チーズを30g程度食べると、太りにくい体質になることが知られています。
西洋と東洋のチーズの違い?!
西洋型のチーズは、原料乳(チーズミルク)を乳酸菌で短時間発酵させ、凝乳酵素(レンネット、キモシン)を加えて乳たんぱく質のカゼインを固め、得られたグリーンチーズを低温で高湿度のもとで長期間発酵させる熟成型のチーズです。熟成させずにすぐに食べるフレッシュチーズもあります。西洋型のチーズは、保存がしにくい乳の長期保存と美味しさを追求した食品で、乳酸菌やカビが生きているために時々刻々風味が変化します。一方、チベットやモンゴルでの東洋型のチーズは、原料乳を乳酸菌で発酵させ、加熱により凝固した全タンパク質を得て、それを天日乾燥して作ります。乳の長期保存は達成されますが、チーズ中には乳酸菌は生きていません。美味しさより保存性を重視した食品です。